ボールの軌道 | 強行突破 FC2新館
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2006年の世界選手権男子決勝。
TV中継を見てこの時のブラジルバレーに頭を殴られたのでした。
セッターはリカルド。
決勝の録画は1回見た後、全篇スロー再生で2回見直した。

先日の#vabotter トス軌道基準のファーストテンポの話から、セットの話に展開した。のまとめの際に、参考映像として出てきたリカルドのYOUTUBE動画。



はやいバレーボールを展開するのに、『速いトス』なんか一切不要。
ふわっと上がるインダイレクトデリバリー。
アタッカーのヒットポイントにトス軌道の頂点付近を正確にセットする。
決して『低いトス』などではない。
トス軌道の頂点付近でボールが漂う瞬間、アタッカーもスパイクジャンプの頂点で漂い、自由自在に攻撃する。

リカルドの腕を見てみようぜ。
相対的に遠いスロットにセットする時でも、ほとんど腕は伸びきらない。
極力ボールに余計な力が入らないようにしながら、卵が割れないようにするかのようにボールを運ぶ。

アタッカーの姿も見てみようぜ。
しっかり助走してきっちりジャンプ。あわてずしっかりしたテイクバックからしっかりスパイク。
トスの初速は決して速くないから、アタッカーも慌てず騒がず、助走スタートのタイミングを少し変えるだけ。


見た目の『速さ』など一切ないのがファーストテンポ。
バレーボールを始めて1年目に誰もが教わる基本技術を丁寧に正確に行うだけ。
それをどう使うかという頭が、相手ブロックに対する相対的な『早さ』を生み出す。


頭、使ってますか?
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バレーペディアの改訂版が発売されて約2ヶ月。
セット軌道基準のファーストテンポについて考えをまとめたいなぁ。その前にセット軌道について中学生にもよくわかるような解説をしたいなぁ…などと考えていました。
ちまちまと解説のための画像を準備していたりもしていたのですが。


「初速が速くアタッカーが打ちやすいトス」なんてアホなことを全日本男子監督がメディアに対して発言して、メディアもその言葉に違和感を持たずそのまま報じてしまう、かなりゆるーい脳みそに支配されている日本のバレー界です。

参考:トスのスピードに関して(打ちやすく初速の速いボールはあるのか)

「俺が間違ってるのかー!」と叫んでいる映像が敗北したOQTのTBSでの中継時に流れていましたが、間違っていますよ。
滝に頭を打たれすぎたのかもしれません。ゆっくり療養生活をお過ごしください。


それでも1000本トスの向こう側の人が久光製薬スプリングスの監督に就任し、来期からは久美制約スプリングスとしてガッカリなバレーを展開するのが目に見えていたり、日本のバレー界は今でもロジカルに物事を考える方向から明後日の方向に向かって突き進んでいます。

参考:1000本トスのこちら側 #vabotter

彼女の何を期待して監督にしたのでしょうかねぇ。セッター担当コーチとしては「セッターにボールを入れると攻撃が決まらないからサーブレシーブ入れるな!」「全部二段トスで行け!」「座安ー!」「古藤はツーでも打ってろ!」と久光好きに言われてしまうような実績しか無いのですが。


今回のバレーペディア改訂版では、理想的なセット軌道や「良いセット」というものについて関心が高まるフェイズなのかなと考えていましたが、セット軌道の図がほぼ無くなってしまった点が残念でした。
しかしTWITTER上では『ダイレクトデリバリー』『インダイレクトデリバリー』という用語に関する関心が高いようです。

良いバレーボールをするにはセッターというのは重要なポジションで、チーム指導者の考え方やセッターの考え方というのがセッターが実際に上げるトスに色濃く出てくる…というのがプレイ経験が無いバレーファンにもはっきりと見え始めたということでしょう。
選手の顔のアップを減らして、コートエンドからのリプレイ映像を頻繁に見せてくれるようになったTV中継スタイルの変化の影響も大きい。

選手だけではなく『バレーボール』の写真を撮るようになってくれたモノクロさんも、このようなエントリーでバレーボールの考え方を発信してくれています。
イランvs日本戦を撮影して思ったこと
ダイレクトデリバリーとインダイレクトデリバリー
こういうエントリーが読めると、私も脳みそを刺激されて楽しい。


最初のバレーペディア発売時から、ファーストテンポを助走の踏み切りで定義する考え方が出てきました。
書かれていた秒数にしか目が行かなかったアホな方々も全日本のスタッフをはじめとして数多くいらっしゃったようですが、本来読み取るべきだったのは「セット軌道基準」と「踏み切り基準」の分化でした。

私は「セット軌道基準」派で、『トスが止まって見える』という言葉あたりから『流れるトスは打ちにくい』という空中でのアタッカーの目線や感覚を思い出しつつ、考え方を少しずつ修正してきました。
その経緯は「頂点が低いトスをもっと速く」の全日本 ワールドカップの前に 『速さ』という言葉について考えようで触れています。

このシリーズに興味を持たれた方は、ワールドカップの前に 『速さ』という言葉について考えよう 目次から、順を追って読んでみてください。


そして改訂版のバレーペディアでは、「踏み切り基準」と「セット軌道基準」の妥協点として『主導権』という概念でファーストテンポを説明しています。
改訂版発売前にちょこっとこの概念での相談があったのですが、アタッカーが攻撃の主導権を取り戻す!いいじゃない!と思ったのでした。

しかし紙に印字されている文章を読みつつ、ファーストテンポはアタッカーに主導権っていうのはちょっと違うかなと感じはじめたのでした。
そのような中で繰り広げられていた会話に参加したのが以下のまとめです。

参考:#vabotter 2012年白ペデ後のファーストテンポ

私の主張は以下のとおり
① 目的はアタッカーが好きなようにトスを料理できること
② アタッカーのヒットポイントにトスの頂点を近づけていくことが「はやさ」への道
③ きちんとヒットポイントに来ないアタッカーはダメ
④ きちんとヒットポイントにセットできないセッターもダメ
⑤ 両者の歩み寄りが必要で主導権云々ではないのがファーストテンポ(基準)


セッターからの距離が近いスロットならば、セッターはアタッカーのヒットポイント周辺にトスの頂点をセットすることは難しくない。
スロット5になると距離が長くなるのでセッターの技量に左右されるが、ここで突くようなトスで初速を出して距離を稼いだりしようものなら、それはテンポの対象外。

大前提となる考え方は、バレーボールにおけるパスの基本原則。
『次にボールタッチする味方プレイヤーができるだけ楽に自由にコントロールできるボールを渡す』
サーブレシーブをするレシーバーは、サーブの勢いをできるだけ吸収し、不規則な回転をできるだけ無くしたボールをセッターにできるだけ正確に返そうとします。
セッターからアタッカーへも同じ意識を持つことを絶対に忘れてはいけませんよ!ということ。

ブロッカーを振るような「速いトス」なら、ブロック発生より時系列的に前に発生するアタッカーのほうがより大きく被害を受けるでしょ。
味方を殺してどうする。そんなものはテンポの仲間に入れてあげない。

ということです。


これまでファーストテンポの話はアタッカー目線ばかりで進んできたのですが、『両者の歩み寄り』という話から『セットの技術』の話に展開したのが以下のまとめです。

参考:#vabotter トス軌道基準のファーストテンポの話から、セットの話に展開した。

そしてばっさりと『ダイレクトデリバリー』を切り捨てる考えを示しました。
ダイレクトデリバリーだとどうやっても打てない…というわけではないのですが、今の日本の「速さ」や「クイック」の価値観の中では『ダイレクトデリバリー』は一度切り捨てないと、気持ちの良いバレーボールがいつまでも定着しないのです。

まとめの中にありますが、私が遊び程度でやったセッター感覚を必死で言語化してみています。
これをたたき台に、セッターの感覚的要素がどんどん言葉として出てくると面白いと考えています。
良い表現が生まれてくると日本のバレーボールはどんどん面白くなるよ。
今まで窮屈だった分、伸びしろはかなり大きいからね。
筒見京平サウンドは好きなので、本人から怒られないようにこっそりやります。
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ブロマガって何?
川合俊一解説者の「リバウンドを取るために二段トスはもっとネットに近づける」というここ最近の主張について、スポーツの最重要な要素のひとつである『合目的性』の段階でかなり怪しい説だということまで前回触れてきました。

今回から
? 二段トスを上げる側の視点
? 二段スパイクを打つ側の視点
以上2つの視点から、もうひとつの最重要な要素『合理的判断』が川合氏の主張に欠けていることを書いていこうと考えていました。

しかしTのブログに前提条件を大きく揺るがす仮説が出てきました。
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ブロマガって何?
先日TWITTERのハッシュタグ#vabotter上で「スポーツは様々な見方から思考出来ますから。どっちが正解でもないですきっと。」という発言が数人からRTされていました。

この発言は2011年ワールドリーグ決勝 ロシアvsブラジルの試合中に発信されたもので、リアルタイムで気付いて返信をしようかとは思いましたがうまく短文で平易に、そして何よりも攻撃的にならずに発言することが難しかったので、このコメントに対する発言を差し控えました。
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